時価総額第5位を誇るEOS(イオス)。
圧倒的な時価総額と比較して、日本ではEOS(イオス)の知名度はまだまだ低いといわざるを得ません。
イーリアム・キラーと呼ばれるEOS(イオス)はユーザーのことを徹底的に考え抜かれたブロックチェーンです。
この記事では、日本語での情報が不足しているEOS(イオス)について解説していきます。
目次
EOS(イオス)の基本情報
(動画出典:EOS公式より)
名称 | EOS(イオス) |
通貨単位 | EOS |
公開日 | 2017年6月26日 |
発行上限枚数 | 1,000,000,000枚 |
公式サイト | https://eos.io/ |
ホワイトペーパー | こちら |
SNS | 公式Twitter、公式テレグラム、公式Facebook |
EOS(イオス)は、一言でいうと「無料で使える、処理速度の早いブロックチェーン・プラットフォーム」です。
別名「イーサリアム・キラー」と呼ばれています。
イーサリアムをアップグレードした性能からイーサリアムを超えるブロックチェーンとして世界中から期待されています。
実際に時価総額はビットコインキャッシュに次ぎ、第5位を誇ります。
ビットコインが発展した仮想通貨がビットコインキャッシュであるように、イーサリアムが発展したトークンがEOS(イオス)なのです。
EOS(イオス)のコンセンサスアルゴリズム
EOS(イオス)はDelegated Proof of Stake(以下、DPoS)を採用しています。
日本語に訳すと所有量による委任式合意形成です。
何を言っているのか分からないですね。一言でいうと間接民主制のような仕組みなのですが、少しずつ解説していきます。
そもそも、ブロックチェーンは仕様上、少数の処理能力が高いコンピューターで運用したほうが処理能力は高くなります。
ただ、それでは中央集権的で今までの大企業と変わらないのではないかとブロックチェーンの存在意義について疑問に思うかもしれません。
ここで分散性と処理能力を両立させたのがDPoSになります。
DPoSはPos(Proof of Stake)を発展させたものです。PoS自体はイーサリアムが採用しており、通貨の保有量に応じて報酬や発言権が付与されるという仕組みです。
一方、DPoSでは保有しているだけでは直接的な発言権は与えられません。
EOS(イオス)に関する重要な決断は21人のBlock Producersのみができる仕組みになっています。
その代わりに、他の人はトークンを保有している量に応じて、Block Producersを誰にするか投票する権利が与えられます。
Block Producersはトークン保有者に選ばれなければ、なれないのです。
そのため、Block Producersになりたい人はEOSをこんな感じに発展させるとか公約を表明したり、EOS(イオス)に関係するツールを発明したりして、トークン保有者に投票してもらおうと努力します。
さながら、現代の日本の選挙にみたいなもので、この仕組みによってEOS(イオス)は民主制つまり分散性を取り入れようとしています。
この仕組みのおかげで、Block Producersになろうと多くの開発者がこぞって開発を行っています。EOS(イオス)のインフラの整備のスピードが非常に早いのはこのためなんですね。
EOS(イオス)のメリット
処理能力が非常に高いこと
EOS(イオス)は0.5秒に数百万件の取引を処理できるプラットフォームです。
イーサリアムが未だに1秒間に30件前後の取引しか処理できないことと比較すると圧倒的な処理能力を持っていることがわかります。
イーサリアムのスケーラビリティ問題を解決したのがEOS(イオス)になります。
手数料が無料
EOS(イオス)の他にはない特徴として取引の手数料が無料ということが挙げられます。
Dappsを利用した人なら実感できると思いますが、取引手数料の高さは実際に利用するハードルを高めていますよね。しかし、EOS(イオス)には取引手数料が全く費用がかからないため、無料でアプリケーションを利用できるのです。ユーザー志向であることが見てとれます。
ちなみにDappsとは分散型のアプリケーションのことです。詳しくは下記記事を参考にしてください。
稼げるゲームとして、徐々に有名になってきているDappsとは?有名ゲームを紹介
ここでブロックチェーンに詳しい人なら、取引手数料が無料ならEOSの維持費用はどうするのかと思われるかも知れません。
結論からいうと、アプリケーションの開発者が手数料を負担しています。
EOS(イオス)では、アプリケーションの開発をする際に手数料がかかります。アプリ開発をする際にサーバー費用などを負担するように、ブロックチェーン使用料を払うわけです。
私達が慣れ親しんでいる既存のwebサービスに近いですよね。
EOS(イオス)のデメリット
寡占が進みやすい
ユーザーフレンドリーを徹底的に追求したEOS(イオス)ですが、残念ながらデメリットがあります。
PoSが抱えている問題と同じように、流動性が損なわれやすく、貧富の格差が生まれやすいというものです。
そもそもDPoSを採用していることから、EOS(イオス)の保有量が投票力になります。そのため、EOSを保有しようとするインセンティブは高くなります。
実際に現在のEOS(イオス)のトークンの90%は1000人に集中していると言われています。
一応、今のところ対策案はあります。
毎年に新しくEOS(イオス)を5%を発行することでインフレを起こして保有のインセンティブを少なくさせる仕組みにより寡占を防止しようとしているのです。
ただ、大量保有者に支持された、もしくは自身が大量保有者であるBlock Producersにとっては、インフレを起こして自分の資産価値を減少させることにメリットは無いわけです。そのため、EOS(イオス)の新規発行量は5%よりも少なくなるのではないかと予想されます。
EOS(イオス)を購入するためには
EOS(イオス)のまとめ
・無料で使えて、処理速度の早いブロックチェーン・プラットフォーム
・0.5秒間に数百万件の取引を処理できる
・コンセンサスアルゴリズムはDelegated Proof of Stakeを採用
・取引手数料がかからない
・寡占化が進んでいる
不完全なところもあるEOS(イオス)ですが、今の所イーサリアムをしのぐほどの利便性から、ブロックチェーン技術の利用が増えるにつれて、EOS(イオス)は身近なものになるでしょう。
一方で、EOS(イオス)は投機の対象としてはあまり適切ではないのではないかというのが筆者の意見です。
EOS(イオス)はイーサリアムと異なり、保有しているだけでは報酬は支払われません。さらに現行の仕組みではインフレが予想されます。
実際にEOS(イオス)は他の仮想通貨・トークンと比較して一枚の価格が比較的安価です。
ただ、トレードのためでなく、その将来性を感じてEOS(イオス)を実際に所持してコミュニティに参加したいという人は海外の取引所を利用して購入しましょう。
残念ながら、EOS(イオス)は国内取引所ではまだ取扱いがされてないからです。
そのため、EOS(イオス)を購入するためには、日本の取引所で口座開設をして、海外の取引所に送金をしなければいけません。
海外の取引所の利用方法については下記記事を参考にしてください。
海外取引所への入金方法は?具体的な例を用いてわかりやすく説明します
コメントを残す