注目されていたETF承認の動きですが、本日SECがウィンクルボス兄弟の申請を拒否したとニュースになりました。
米証券取引委員会(SEC)は26日、仮想通貨ビットコインの上場投資信託(ETF)の認可申請を拒否したと発表した。SECによる同商品の認可拒否は昨年3月に続き2度目となる。価格操作や詐欺などの不正防止策や投資家保護が不十分であると判断した。
参考:日本経済新聞
このニュースによって、ビットコインの価格が92万から87万円まで下がりました。
なぜこれだけ影響を受けるほどのニュースになったのか、解説を交えて書いていこうと思います。
ウィンクルボス兄弟って何者?どんな人物?
まずご存知ない方のために、そもそもウィンクルボス兄弟ってだれ?という点から説明します。
ウィンクルボス兄弟は、仮想通貨投資において億り人になった人物であり、世界最大のビットコイン保有者として有名な方です。
ウィンクルボス兄弟という名のとおり、兄弟でしかも双子です。
また、映画『ソーシャルネットワーク』でFacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグがアイデアの盗用で訴えられて敗訴するというシーンがあるのですが、その訴訟を起こした人物こそが他でもない「ウィンクルボス兄弟」です。
その訴訟で勝利して得た75億円を元手に、仮想通貨投資へ参入しているんですね。
ウィンクルボス兄弟が米ドルに裏付けられた仮想通貨を発行することを発表!ウィンクルボス兄弟がビットコインのETFを計画
実は2017年3月にも一度、ウィンクルボス兄弟はビットコインのETFの認可申請をしていましたが拒否されています。
ETFとは?日本語で「上場投資信託」という意味。上場投資信託として認められると証券取引所にて取扱いが可能となり「株式」などと同様に売買が行われるようになる。
そこで2018年の3月に、ウィンクルボス兄弟は仮想通貨業界における自主規制団体の設立を提言しました。
参考記事:ウィンクルボス兄弟、仮想通貨の自主規制機関の設立計画を発表(ZAI ONLINE)
中央政府からの公的な規制がなされるまでには時間がかかります。
そのため、SECなどと協力しながら規制を強化し、市場の健全化を図ろうという狙いです。
SECとは?米国証券取引委員会のこと。SECはインサイダー取引や相場操縦など不公正取引に対する処分権限を有しており、司法に準じる権限を持った独立した強力な機関であり、「米国資本市場・証券市場で投資家を保護すること」を責務とする政府機関です。
なぜ再びSECは、ウィンクルボス兄弟のビットコインETFを拒否したのか?
2017年3月に続き、2度目の拒否となりました。
一番の理由は『ビットコインの市場規制が追いついておらず投資家の資産の安全性を確保できていないということ』だそうです。
ウィンクルボス兄弟は2017年に申請が却下されたことを受け、異議申し立てをして再審査をSECに依頼していましたが、その再審査依頼すらもこの度却下され、本件は一度終息に向かいそうです。
今回は、改めてビットコイン投資に対する安全性を問われた形となっています。
今後のビットコインの相場は、このSECの判断に大きく左右されることは間違いありません。
ウィンクルボス兄弟も、「今回の結果は残念だったが、これからもSECと連携しビットコインETFを推進することに努めていく」と、声明を出しているようです。
引き続き、動向に目が離せませんね。
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