2018年9月15日、コイン相場の一周年を記念してNext Economy Conference 2018という仮想通貨のイベントが開催されました。
豪華な登壇者が勢揃いし、仮想通貨の未来にワクワクさせるようなイベントでした。行きたくても行けなかった人向けに4回に分けてレポートをいたします。
今回は「ブロックチェーンの世界で日本企業は勝てるのか」と第2回のセッションについてダイジェストにお送りします。
1回目の記事を下記を参考にしてください。
コイン相場一周年記念イベント「Next Economy Conference 2018」レポート~その①~
目次
Next Economy Conference 2018とは
Next Economy Conference 2018は、一番使いやすい仮想通貨総合アプリであるコイン相場が一周年を記念して開催したイベントで仮想通貨が未来をどのように変えていくかについて業界の最前線にいる人たちがパネルディスカッション形式で話していました。
前回も話したとおり、会場ではEOCとNXTの無料のトークンが配布されていました。
今回はもう一つのトークンであるNXTについて説明していきます。
NXTトークンなのですが、登壇者に投票をすることができます。
FACEBOOKの「いいね」のようなもので、その場で人気投票ができてしまいます。
投票方法は非常に簡単で最初に渡されたパンフレットにあるQRコードを読み込むだけ。
何がすごいかって、今までのイベントが登壇者から参加者と一方的でしかなかったものが、双方向のコミュニケーションに生まれ変わったことです。
参加者がリアルタイムにイベントに影響を与えることが可能になったのです。
ただ、人気とかいいね件数が可視化される分、登壇者の方々にとっては戦々恐々かもしれません。
ちなみに2回目のセッションでは平野淳也さんが圧倒的な投票数を獲得していました。
1.仮想通貨は地域創生の転換点を生み出せるのか
2.ブロックチェーンの世界で日本企業は勝てるのか
3.日本発トークンプロジェクトが作る新しいコミュニティの形
4.コイン相場Dappsプラットフォームについて
上記のテーマでディスカッションされていたのですが、今回は「ブロックチェーンの世界で日本企業は勝てるのか」の内容に関してレポートしていきます。
第二回セッションの登壇者
さて、今回も一人ずつ簡単に紹介していきます。
平野淳也さんは、世界を旅する仮想通貨ノマドワーカーです。年間数十カ国を周遊しながら、暗号通貨プロジェクトとの取材を受けているインフルエンサーです。
ちなみに平野淳也さんはd10n Labというオンラインサロンを運営しているのですが、このサロンの面白いところは分散型サロンであることです。どういうことかというと、平野淳也さんのみが情報を発信するのではなく、参加者も質の良い情報を発信すればインセンティブがもらえるというものです。
深井未来生さんはマザーズに上場したモバイルファクトリーの取締役。モバイルファクトリーは現在dappsの開発環境を整えているそうです。
続く、中村昂平さんはベンチャー企業トークンポケットの社長。トークンポケットはウォレットサービスを提供している会社です。
最終的にブロックチェーンの鍵を管理する必要性を見抜いていた中村昂平さんは早いうちから業界のニーズに目をつけていたことになります。
そしてモデレーターとなった武田匡宏さんは「あたらしい経済」の編集者。
第二回のセッションでは、編集者が企業に所属しないノマドワーカー、大企業、ベンチャー企業と様々立場の先駆者がと個性的な登壇者を盛り上げていくという形になりました。
ブロックチェーン業界に参入するのは遅すぎる?
結論からいうブロックチェーン業界はまだまだ黎明期。
マネタイズできる事業領域が多いにも関わらず、人手が足りなくてブルーオーシャン状態だそうです。
平野淳也さん
他にもデータ領域でのマネタイズも考えられます。
世界的なデータサイトCoin Marcket CapはAlexaによると流入数ランキング300位にいるそうです。
取引所のデータを加工提供しているサービスですが、これほどの流入数があれば広告収入だけでも十分なものになるでしょう。
もし業界の最前線が見たいのであれば、ブロックチェーンの最前線の国々に注目してみましょう。
平野淳也さんによると、今ブロックチェーンで盛り上がっている国は
・シンガポール
・ベルリン
の3つだそうです。
平野淳也さん
ベルリンに関しては優秀な開発者が集まっているからで、ライトニング・ネットワークの開発者が多いんですよね。
アジアで言えば、中華系の人々が多くいるシンガポールが盛り上がっている国だと思います。
黎明期であるブロックチェーン業界には多くのサービス案があり、日々変わっていくので非常に面白いものです。
試しにこれらの国の色んなプロジェクトを観察することで、アイデアが化学反応をおこして画期的な案を思いつくかもしれませんね。
中央集権的な既存大企業と分散的なブロックチェーン
ブロックチェーンの仕組みってデジタル・アセットの問題を解決するのに最適で、マネタイズポイントを増やすことにつながる画期的な手段なんですよね。
深井未来生さん
一方で、GAFAといった既存のインターネット大企業は、多少は関係するサービスを提供するにしても、本腰を入れてブロックチェーンサービスを提供するまでは、もうしばらく静観する可能性が高いそうです。
中村昂平さん
GAFAは分散型のサービスと差別化された中央集権的なサービスを引き続き提供することで生き残りを図ろうとすると思います。
深井未来生さん
平野淳也さん
勿論、EUのような政府からの制裁金の費用が膨大になりすぎれば、分散的にデータを管理して制裁金からの回避を図る可能性はありえますが、中央集権としての経済圏を維持していくと思います。
GAFAといった既存のインターネット大企業は、積極的に参加してくるといった感じではなさそうですね。
そのため、ブロックチェーンを活用した分散型サービスは中央集権的なインターネットサービスと並列して存在するようになる未来の可能性が高そうです。
つまり、個人の嗜好に応じて所属する経済圏を選べるようになるわけですね。
ブロックチェーンの世界で日本企業は勝てるのか
世界レベルのサービスを提供する企業が現れることを「勝つ」と定義すると可能性は十分にあるでしょう。
ただ、業界内では相手を蹴落とす競争よりも一緒にブロックチェーンで革命をもたらそうという共創のほうが主流のようです。
中村昂平さん
今ならテレグラムでチャットするだけで協業していく話がトントン拍子に進むということもあるのだとか。
また、人が足りないことから仮想通貨の課題はすべて解決したというわけではないので、
課題が解決しないことには仮想通貨が普及するというには難しく、そもそも勝負にないということでしょう。
例えば、ビットコインが決済手段として使われるためにはスケーラビリティの問題が解決される必要があります。
しかし、スケーラビリティの問題が解決するにはまだまだ時間がかかるでしょう。
そのため、業界を発展させるためは、いかにして開発者を巻き込んで課題を解決していくかが大事です。
深井未来生さん 個人の開発者が増えていけば、エンドユーザーにとって使いやすいものになり、結果的に業界が大きくなっていくでしょう。 まだまだ発展途上であるブロックチェーン業界。
世界的なブロックチェーンサービスを提供するのは、あなたかもしれません。
コメントを残す