イーサリアム(ETH)が開発3段階目のハードフォーク「コンスタンチノープル」を延期

10月19日(金)にLivestream上で行われたイーサリアムの開発者会議において、ハードフォーク「Constantinople(コンスタンチノープル)」の延期が正式決定しました。

「コンスタンチノープル」とは、イーサリアムが予定している4段階のアップデートのうち、3段階目「Metropolis(メトロポリスアップデート)」を構成するハードフォークのひとつです。

当初の予定では、今年11月の完了を予定していましたが、開発者たちがハードフォークのためのテストネット上でバグを発見したことから延期に踏み切ったとのこと。

イーサリアムのハードフォーク「コンスタンチノープル」延期

開発者の一人であるAfri Schoedon(@5chdn)氏は、Livestream上の会議に先立ちツイッターで「「コンスタンチノープル」は2018年内にはないでしょう。調査が必要です。」とのコメントを書いていました。

イーサリアムの開発者たちは、ハードフォークのためのテストネット上でバグを発見したとしており、「コンスタンチノープル」実装のための条件である4,230,000個目のブロックを目前にした4,229,999個目のブロックで動作が止まり、取引などの記録が出来なくなるなどのトラブルが発生したということです。

ハードフォークとは?ハードフォークというのは、簡単に言ってしまうと仮想通貨のアップデートです。
フォークというのは英語で「分岐」という意味で、ハードフォークが行われることを仮想通貨が分岐する、分裂する、と表現する人もいます。

イーサリアムによるハードフォーク

イーサリアムはブロックチェーンをベースにしたネットワークで、ビットコインのような通貨(BTC)の取引記録だけでなく、スマートコントラクトにより複雑な契約等も記録できます。

イーサリアムは2015年のリリース以来、ネットワークの改良アップデートに関するロードマップを公開しており、今回延期が決定された「コンスタンチノープル」は、その第3段階の一部です。

第1段階の「Frontier」と第2段階の「Homestead」は既に完了しており、残るは第3段階の「Metropolis」と第4段階の「Serenity」となっており、第3段階の「Metropolis」のうち、前半にあたる「Byzantium(ビザンティウム)」は2017年10月に完了済みで、今回の「コンスタンチノープル」は第3段階の後半を構成するはず予定でした。

イーサリアムとは?スマートコントラクト・DAppsが特徴の最先端プラットフォーム

 

イーサリアムのハードフォーク一覧

第1段階:Frontier
(2015年7月)
バグ修正、スマートコントラクト試験
第2段階:Homestead
(2016年2月)
マイニング難易度調整、トランザクション処理速度改善
第3段階:MetropolisByzantiumとConstantinopleの2部構成
3-1:Byzantium
(2017年10月)
Proof of WorkからProof of Stakeへの変更準備
3-2:Constantinople
(2019年1月予定)
データ保存のコストを変更しスマートコントラクト開発者に有利にする変更、オフチェーンでの取引記録によりスケーリング問題を解決する等の変更等に加え、ASICマイナーによる寡占防止策なども今回の延期により盛り込まれる可能性あり。
第4段階:Serenity
(時期未定)
Proof of WorkからProof of Stakeへの変更完了

イーサリアムの今後

今回の「コンスタンチノープル」の延期により、イーサリアムの他のプロジェクトにも影響が出るであろうと思います。

例えば、「コンスタンチノープル」後に予定されていたProgPowが、延期により「コンスタンチノープル」に間に合う可能性も出てきています。

ProgPowとは?ASIC(特定用途向け集積回路)マイナーによるマイニング寡占を減らす施策のこと

一方で、今回の延期に伴う新たな日程については確認できておらず、今後のイーサリアム開発者たちにおける動向には注目していく必要がありますね。

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